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夏休み恒例!科学キッズ待望の「子ども科学電話相談」は親子で面白い | どうする?転妻
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夏休み恒例!科学キッズ待望の「子ども科学電話相談」は親子で面白い

この記事は約12分で読めます。

どうしてゴリラはウンコを投げるのか?

子ども科学電話相談の季節がやってきた!

 

動物園のゴリラが自分のウンコを投げる。
確かに、どこかで話を聞いたことがあります。
でも、その場では面白がっても、それっきり。

 

「なぜ?」というところまで考えはしません。
不思議に思ったとしても調べようとはしないし、調べても役に立たないし…。
大人になると、いつの間にか小説よりも実用書ばかり読んでいませんか。
面白さよりも、役に立つかどうかで物事を判断するようになり下がっている自分に気付くのです。

 

子育てをしていると、特に幼児では、「なぜ」「どうして」の繰り返しです。
見るものすべてに手当たり次第に「なんで」をぶつけられると、大人は正直しんどいです。
それでも、大人になってどこかに置いてきてしまった素直な気持ちをまぶしく感じることもしばしば。

 

夏休み恒例の「子ども科学電話相談」では、そんな子どもたちがたくさんです。
ラジオの向こう側では、純粋な好奇心に突き動かされた幼稚園児や小学生。
答えるのは各人第一線の研究者たち。
子どもの質問に心底嬉しそうに説明している姿が見えるようです。

 

「ゴリラにウンコを投げられたらどうする?」

 

子どもからは予想外の答え。
「ウンチをゴリラに投げ返す!」

 

笑いがもれるスタジオ。
終始和やかで、子どもを対等に扱って話を進めていくから。

 

こんな風に先生たちに教えてもらえるのなら、自分の興味のあることをどんどん深めていける。
大人になる過程で捨てて行ってしまうキラキラした何かが、毎年この場では大切にされているんです。
…テーマはウンコですけどね。

 

もちろん、大人たちが思うような教育的な方向に進まず、脱線することもあります。
質問した方の子どもが飽きてしまうこともしばしば。
予定調和に終わらないところが、この番組の良いところなのです。
子どもよりも、むしろ大人の方が子ども科学電話相談を心待ちにしている理由は、そんなところにあります。

 

公式サイトやらじる★らじるなら好きな時間に聴ける

空気を読まない子どもの質問力

 

番組自体が始まったのは1984年からです。
NHKラジオ第一で夏休み期間中に放送されています。
動物・植物・宇宙・科学・体と心の大きなジャンルで分けられる疑問を、各分野の専門家が答えていく形式。

 

自分が子どもの頃にも放送されていたはずですが、記憶がありません。
山に海にプールにと駆けずり回っていたので、昼間は家にいなかったせいもあります。
リアルタイムで聴取しなければならない時代は、せっかくの夏休みの午前中を家でじっとしていなければなりません。
そうした事情もあり、今ほどに支持されていなかったように思います。

 

近年では抜粋された各分野の質問と回答を、NHKの公式サイトで聴くことができます。
さらに、素晴らしいことに2017年度からはNHKネットらじる★らじるの聞き逃し配信サービスで全編を聴くことができます。
期間が限定1週間というところが残念なのですが、分割して聴くことができるので重宝しています。
雨の日で子どもと外出できない日にまとめて消化するのがおススメです。

 

子ども科学電話相談は筋書きのない壮大なコント

なんだかんだ言って大人が楽しい!

 

わが家も聴き始めたのは子どもが小学校に上がった数年前からです。
詳しい訳ではありませんが、大爆笑した回がいくつもあります。
ヘタなコントよりもよくできた話が素晴らしく、番組の意図とはちがうところでワクワクして聴いています。

 

例えば、2016年の夏の放送です。
この日の質問は
「どうしてお寿司は魚からできているの?」
という、科学で説明するにはあまりにも苦しいものでした。
事前に応募された数多くの質問の中から選ばれているはずなのですが、なぜにこれがピックアップされたのかが私にとっては謎です。
先生方の力量を試しているのでしょうか。

 

どなたが回答するのかハラハラしていると、何と選ばれしは水中生物専門の先生。
魚の生態についてはお詳しいでしょうが、寿司は門外漢でしょう。
指名するアナウンサーは容赦ありません。
(この容赦のない仕切りが、カオスになりかねない番組を成立させているのですが)

 

先生:君はお寿司の中で何が好き?
子ども:納豆巻きー!

先生:魚じゃないねぇ。ほかには?
子ども:かっぱ巻きー!

先生:…魚じゃないねぇ。巻物が好きなんだね。
…ごはんの上にのっているお寿司では何が好き?

子ども:玉子―!!

 

細かな言い回しはうろ覚えですが、大体こんな流れでした。

 

専門外の寿司の質問を振られ、子どもは魚に興味も無く…。
しかも生放送で何とか話をまとめなければならない。
この時、先生と日本中のリスナーは手に汗を握っていたことでしょう。
先生の持てる知識を総動員し、寿司の歴史で話をまとめたのはさすがとしか言いようがありません。

 

個性あふれる回答者

キッズの憧れ恐竜

 

何ともマイペースで大物になりそうな子どもたちに負けず劣らず、登場する先生方も個性的です。

 

小学生男子の憧れの的、小林快次先生は子ども相手でも真剣勝負。
普段は海外で発掘にいそしんでいますが、子ども科学電話相談のために毎年帰国するほど熱が入っています。
質問する子どもたちも、ほかのジャンルとはちがって質問内容も高度。
出てくる恐竜の名前をアナウンサーが復唱できないという事態も発生しました。

 

小林快次先生も子どもが分かっているという前提で話を進めるので、恐竜の回は別次元の楽しみがあります。
子どもの愛読している図鑑を監修していたり、出てくる恐竜の名付主だったり。
ここまでくると、聞いている一般人にはお手上げなのですが、それでも高度なバトルに遭遇しているようで面白いのです。

 

冒頭のゴリラの回答をした、小菅正夫先生も印象的です。
札幌市の丸山動物園の参与をなさっていることから、実際に毎日観察している知見から子どもに説明していきます。

 

ウンチを汚いと思うのは動物の中で人間だけ。
先生も、自分のウンチは汚いとは思わない。いとおしく思う。

 

なかなか言えませんよね。
人間の常識に縛られていると、見えるものも見えなくなるのですね。

 

子どもが驚いたところで、動物園のゴリラは毎日ヒマをもてあましているという話を始めます。
もともとゴリラにウンチを投げる性質があったのではなく、ほかの動物園からやってきた個体がやり始めたこと。
人間が驚く様子が面白く、ほかのゴリラもこぞって真似するようになった経緯を説明します。
つまり、ウンチを投げるのはゴリラのひまつぶし。

 

経験から裏付けされた話には、想像もつかない知的な発見があります。

 

そのほかも、やさしい関西訛りの口調が耳に心地よい昆虫担当の久留飛克明先
ほのぼのと語られるのは、ゴキブリ。
忌み嫌われているけれど、実際に調べてみるとばい菌は人間と変わらない。
人間の手のひらくらいの大きなゴキブリ、ヨロイモグラゴキブリは人気者。
…毎回、耳が離せません。
昆虫界隈は自分と縁遠い世界なので、とりわけ衝撃度が高いです。

 

同じく昆虫担当の清水聡司先生の回では、セミの抜け殻は食べられるかという質問が寄せられました。
リアルタイムで聴いていたのですが、耳を疑いました。
抜け殻自体そこらに転がっていますし、拾ってくることもあります。
ですが、食べ物として見ることはまずないでしょう。
なにより、自分の娘がこの質問をするのを許すお母さんが偉い。
私なら、世間体を気にして止めさせます。

 

先生の答えは、

 

食べられないことはないけど、そのまま食べてもおいしくないよ。
エビの殻だけ食べるようなものだから、消化に悪いかな。
中身がある方が、プリッとしておいしいよ。
食べたかったら、お母さんに頼んで料理してもらってね。
油でカラッと揚げて塩振ったらいい。

 

という内容でした。
まさか、調理法まで提案されるとは思ってもいない展開です。
その後、質問者のお母さんは実際に調理されたのかどうか、とても気になります。

 

ロボット担当の高橋智隆先生の回もクールで格好いいです。
AIの未来について、善悪の判断について、放送作家ついてるだろうというくらい名回答です。
密かにお母さま方のファンが多そうです。

 

毎年お約束の幾多の「あるある」

昆虫界隈もディープな質問多数

 

生放送で、質問してくるのは子ども。
それも、小学生ならまだしも、小さな子は4,5歳とまだ言葉もよく知らない子どもたちもいます。
毎年繰り広げられるお約束のハプニングがあります。

 

・鼻息
憧れの先生と話せる興奮からか、みんな鼻息が荒くなります。
なんともカワイイ…。

 

・途中で切れる
恥ずかしくなってしまったのか、変なところを押してしまったのか。
スタッフさんの心境を思うと胃が痛くなります。

 

・途中で子ども飽きる
質問したはずの当人が途中で飽きてしまう。
当然返事も生返事で、先生が焦ります。

 

・先生の話が専門的過ぎ
途中からスイッチが入ってしまい、相手が幼稚園児ということを忘れてしまうことも。

 

・先生子どもを青田買いスカウト
…についてはまだ解明されていません。
あなたが大きくなったら○○大学に来て研究してください。

 

・いきなり他分野の先生にパス
恐竜の質問だと思って油断していると、途中から話を振られて焦る鳥類専門の先生。
どの分野でもいきなり質問が降ってくるので、先生方の即応力が試されます。

 

夏休みだけじゃない!冬休みも始まっています

 

子どもの勉強のために!なんて肩ひじ張らずに、一度試しに効いてみてください。
親がハマります。

 

長い休みにこそ、直接勉強につながらないことをじっくり楽しみましょう。

 

2017年の夏休みには下記の日程で行われていました。

 

7月24日~28日
7月31日~8月4日
8月24日~25日
8月28日~31日

平日(月~ 金曜)の8:05ごろ ~ 11:50
土曜日の9:05ごろ ~:50

 

また、うれしいことに2017年の冬からは「冬休み子ども電話相談」が始まっています。

 

12月25日~12月29日
1月4日
1月5日
1月8日

平日(月~ 金曜)の8:05ごろ ~ 11:50
土曜日の9:05ごろ ~:50

 

夏休みとは季節柄ちがった質問も自然科学の分野でありました。
2018年度から冬休みの楽しみが1つ増えました。

 

今から待ち遠しいという方は、子ども科学電話相談の内容をまとめた本もあります。
予習のつもりでお子さんといっしょにどうぞ。

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