【算数の文章題をどう教える?】小4から難しくなる文章題攻略ポイント

生活の中で学べることも 子育て
ワタベ
ワタベ

家庭学習派の皆さん、
文章題の教え方に困っていませんか?

文章題は学年が上がるごとにウェイトが増えていき、さらに難易度が上がっていきます。
日常の授業で取り上げることは少なく、宿題で出される機会も多くはありません。

 

それでも、実力テストなどでは確実に出題されるのが文章題。
将来的に受験する際にも、得点配分が大きいという特徴もあります。
避けては通れない分野ですが、小学4年生頃から格段に難しくなります。
教えようにも、どうやって教えればよいのか頭を抱えてしまいます。
…わが家のことなのですが。

 

大昔ではありますが塾講師、家庭教師の経験があります。
子どもは公立小学校。
中学受験もしない予定です。
小学生のうちは塾にやらずに家庭で勉強を教えようという方針です。

 

低学年のうちは具体的な計算で、やればできました。
小4にもなると、問題も抽象的で難しくなります。
今までのように、計算ドリルをやっていれば何とかなるレベルではなくなってきます。
文章題はそれが顕著です。

 

子どもがつまづくポイントと、基本的な解き方についてまとめました。
読んだだけで分かった気になりがちです。
後半は、実際にお子さんに解かせてみてください。
面倒がらずに声に出し、絵や図を書くことが理解の助けになります。

 

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計算問題はスラスラできるのに、文章題ができないのはなぜ?

算数をどう教える?

算数をどう教える?

 

ドリルの計算問題は、毎日の習慣にしているご家庭が多いですよね。
学習習慣を付けるという意味でも、計算能力を上げるという意味でも有効です。
ただ、学年が上がっていくにつれて、単純な数字だけの計算以外の問題が登場します。

 

グラフや長々とした文章から、問題を解くために必要な要素だけを選び出さなければなりません。
文章題の問題には、関係のない情報がちりばめられ、出されている条件を整理して考えなくては正解にたどり着けないものもあります。
つまり、計算力以上に問題の意図するところや問われている内容を的確に読み取る能力が必要となってくるのです。
文部科学省の方針では、今後知識一辺倒ではなく思考力を重視するようです。
文章題の比重は多くなることはあっても少なくなることはないように思えます。

 

文章題で求められる力は、4つです。

・イメージ力
・要約力
・語彙力
・実体験

 

 

計算問題は数をこなせばできるようになりますが、文章題ではイメージする力が欠かせません。
問題文に書かれている場面を、頭の中でありありと思い浮かべる力です。
さらには、文章から思い起こした具体を、絵や図で表す。

なあんだ、そんなことかと思われるかもしれません。
ですが、絵に描いてみることで複雑に思えた問題も、単純になるのです。
意識してトレーニングしないと、分からないまま。
苦手が積みあがっていくので、早いうちから問題を読み解く練習をしましょう。

 

2つ目の要約力は、問題を解くためには不必要な情報を排除し、問われている内容を見抜く力です。
ひっかけ問題的に、答えとは関係のない人物が登場したり要らないものの個数が書かれたりしている場合があります。
惑わされずに情報を取捨選択できるかどうか。
普段の丁寧な読書がものを言います。

 

3つ目の語彙力は、言葉を知っているかどうかです。
文章題を声に出して読ませてみると分かります。

 

よく登場する道のりの問題でも「往復」「片道」といった言葉があります。
意味を理解していなかったら、正しく式を立てられませんよね。
4年生5年生でも、結構難しい言葉が使われているんです。
「仕入れ値」「何割引」なんて、普段から家庭で教えていないと親しみがありませんよね。
やみくもに、文章だけで机の上で説明しても子どもは聞く耳持ちません。
外で買い物する際など、タイミングを見て話してあげると興味をもってくれました。

 

最後の実体験は、長さや重さ、価格、分けることなどを肌感覚で理解することです。
文章題に限ったことではありませんが、数字や用語を知識として詰め込むだけでは深い部分で理解はできません。

 

10mって実際にはどのくらいかな。
10㎏って持ってみると重いかな。
3割引だといくらになるのかな。

 

生活の中で無理のない範囲で体で感覚を掴んでおくこと。
割り算でも、15個のお菓子を3人で分けると…といった体験を積んでいるとすんなり割り算も腹落ちします。
文章題の問題の状況と似たような体験があるかどうか。
実際にいろいろな体験をしている子どもは、問題文を絵にすることも難しくないでしょう。
わがこととして、考えることができるのです。

 

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文章題を解くポイント①声に出して読む

 

家庭で行う時はぜひ音読させてみてください。
学校やテストではできませんが、黙読だけよりも声に出すことで理解はしやすくなります。
また、横で親が子どものわからない箇所を見付けやすくなります。
実際、後で出てくる問題を子どもに読ませたところ、

 

なみ木道 → なみきどう
湖    → こ

 

と、読みからしてひっかかっていました。
「燃費」「トーナメント戦」などの用語も、意味を理解しているか確認しながら進めるのがよいでしょう。
うちの場合も、「並木道」の説明から始めることになりました。

 

世代的にも、教えなければ分からないことって算数以外にもあります。
先日、子どものテストを見せてもらったところ間違いが。
磁石の問題かなにかだったと思うのですが、「せんぬき」が何か分からないと。
確かに、今の時代使う機会がありません。
同じように、アルコールランプの記述にも首を傾げていました。
親もときどきは、子どものやっている内容に目を通すことが大切だなと痛感したものです。

 

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文章題を解くポイント②絵や図にする

とにかく描いてみよう

とにかく描いてみよう

 

文章題の最大のポイントは図解です。
絵の上手下手は関係ありません。
まずは絵や図にしてみること。
難しいと思っていた問題も意外に簡単なことがあります。

 

音読でイメージできたことを確認する意味でも、図解は有効です。
人数、長さ、大きさなど、とにかく絵や図にしながら考える習慣をつけましょう。
描くことで意味が理解でき、こんがらかった問題も整理されます。

 

面倒くさがって、頭の中だけで解決しようとしても、上手くいかないものです。
最初のうちは時間がかかります。
遠回りと思っても、急がば回れ。
私も気を長―くもって、地道に一学年下の文章題からさかのぼってやらせています。

 

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実際に、お子さんとやってみよう!

生活の中で学べることも

生活の中で学べることも

 

過去の『AERA with Kids 2014夏号』の算数力強化の連載のなかで、ちょうどいい問題があったので、一部の名前など入れ替えて例題とします。

 

文章題を絵にしてみる

 

例題1
たかし君は、家の近くの公園の並木道を散歩しています。
ここには、5mごとに同じ間隔で木が植えてあり、数えてみると全部で10本植えてあることが分かりました。
この並木道の最初の木から最後の木まで何mあるでしょうか。

 

まず、声に出して問題を読ませてみました。
「並木道」を読み間違え意味もわかっていませんでした。

 

問題では何を問われているかということについては理解しています。
その後、木を10本書いてみたものの、なぜか式には反映させていません。
雑に描いていて、しっかりと間隔それぞれを数えていなかったようです。

まず木を描く!

まず木を描く!

 

丁寧に絵に描き、間隔も書き加えていくことで間隔は9つと分かります。
繰り返し類似の問題を解いていくうちに、「木が10本なら間隔は9、9本なら間隔は8点」と感覚がつかめるようになってきます。
ここまでくれば、「木の本数から1を引いた数が間隔」という公式は納得できるはずです。
256本などといった、実際には絵に描き切れないような問題でも解けるようになります。

 

解答
求められているのは、木と木の間隔の合計です。
木が2本の場合は1つです。
木が10本の場合は「木の数=感覚」と勘違いし「5×10=50m」としがちです。絵に描くことで、「木の本数-1=間隔」と分かります。
つまり5×9=45  答え45m

 

例題2
クラスメート33人で遠足に行きました。
湖でボートに乗って遊ぼうと思います。
ボートの定員は4人です。
全員で乗るにはボートを何そう借りればよいでしょうか。
ボートに乗せてみる!

ボートに乗せてみる!

解答
「全員乗る」という条件があります。
あまりの扱いをどうするかということがポイントとなってきます。「33÷4=8あまり1」で、あまった1人にもボートは必要です。33÷4=8あまり1 答え9そう

 

例題3
たかし君はクラスの背の高い順に一列で並んでいます。
たかし君の前にはひさし君、たいち君、そうた君がいて、後ろには17人並んでいます。
この列は全員で何人いるでしょうか。
最初のうちは描く!

最初のうちは描く!

解答
実際に絵を描かないと「たかし君の前には3人、後ろには17人だから3+17=20人と早とちりしがちです。
うちでもそうでした。絵にしてみると、たかし君も含めて21人ということが明らかです。4+17=21 答え21人

文章題を図にしてみる

 

例題4
たかし君のお父さんの体重は、たかし君の3倍あります。
親子の体重の合計は92kgになります。
たかし君の体重は何㎏でしょうか。
図に書くと分かりやすい

図に書くと分かりやすい

解答
お父さんの体重がたかし君の3倍。
つまり、たかし君の体重を1とすると、お父さんは3ということです。
2本の線分図を描くことで、親子の体重の関係がはっきりしてきます。
たかし君の1とお父さんの3、4つ分で92㎏ということで、「92÷4=23」がたかし君の体重です。92÷4=23 23kg
例題5
ふうとうと便せんの値段は合計110円です。
ふうとうは便せんよりも100円高いです。
便せんの値段はいくらでしょうか。
ふうとうと便せん

ふうとうと便せん

解答
問題文だけ読んでいると、大人でもひっかかります。
「ふうとうは便せんよりも100円高い」という意味を勘違いして、封筒の値段を「110-100=10円」としがち。
夫にも試してもらったら、まんまと間違えました。
(名誉のために言っておくと、自分で気づいて解き直しました)ここでも、線分図にしてみること。
封筒とびんせんの値段の関係性がよく分かります。もし、便せんが10円、封筒が100円ならば「ふうとうは便せんよりも90円高い」となるはずです。線分図に当てはまめると、間違いに築きやすくなるのです。(110-100)÷2=5 答え5円

 

 

例題6
たかし君のうちの車は5Lのガソリンで75㎞走りました。
ひさし君のうちの車は5Lのガソリンで78㎞走りました。
どちらの車の方がねんぴがよいでしょうか。
燃費を比べる

燃費を比べる

解答
2台の車の燃費を比べるために、やはり線分図を利用します。
それぞれで、「1リットルあたりで何キロ走ったか」ということを割り出します。たかし君のところでは「75÷5=15」、ひさし君の車では「78÷6=13」。
15の方が13よりも大きいので、燃費はたかし君の車の勝ちです。75÷5=15
78÷6=13
答え たかし君の車

 

文章題を正しく読み取る

 

文章題もだんだんと意地悪なひっかけが仕掛けられてきます。
わざと関係のない情報を盛りこんでミスリードをまねいたり、ややこしい言い回しが使われているから、見ただけで拒絶反応を起こしがちなんですよね。

 

先に言ったように、音読や絵に描いたりすることも有効です。
加えてもう一歩。
問題文を正しく要約する練習も取り入れること。
国語の要素も入ってきますね。

 

例題7
たかし君は3000円のおこづかいをもって、ひさし君とたいち君とそうた君といっしょに遊園地に遊びに行きました。
1人1回500円のゴーカートをたかし君とたいち君の2人で、1人1回500円の観覧車をひさし君とそうた君の2人で、550円のジェットコースターをたいち君以外の3人で乗りました。
そのあと、1個130円のアイスを全員で1個ずつ買いました。
たかし君のおこづかいは残りいくらでしょうか。

 

解答
登場人物も多くなり、ややこしい問題です。
文章を読むのが苦手だったり、極端に遅かったりすると、最後まで問題を読み切れないことがあります。
国語力が足りないと、読んでいるそばから内容を忘れてしまいます。
大事だなと思う部分を抜き書きして、自分でまとめるように指導します。・たかし君 3000円のおこづかい
・1人1回500円のゴーカート
・1人1回550円のジェットコースター
・1人1個130円のアイス★たかし君のおこづかいの残りは?観覧車には乗っていないから、それ以外を3000円から引いていきます。3000-500-550-130=1820 答え1820円

 

 

例題8
たかし君は44人のサッカーチームのキャプテンです。
11人ずつのチームに分かれてトーナメント戦をするので、たかし君は景品のうまい棒を用意しなくてはなりません。」
優勝したチームにはうまい棒を3本ずつ、準優勝のチームには1人2本ずつ。そのほかのチームには1人1本ずつ配ります。
景品のうまい棒は何本必要でしょうか。
何チーム?

何チーム?

解答
まず、トーナメント戦の意味が分からなければ、そこに引っかかってしまいます。
直接式を立てるのには関係のない文章です。
惑わされないように、問題で求められていることが何かを読み取れるかどうか。また、文章の最後に出てくる「ほかのチーム」が何チームあるかを割り出さなければなりません。チームすべてのにうまい棒を配られることが分かれば、あとは難しくはありません。
日常生活の体験のなかで、子供会や習い事のチームでお菓子を配られた時のことを思い出せれば理解しやすくなります。算数や理科、社会でもそうですが、いくら知識を詰め込んでも実体験がないとピンときません。
1リットルの牛乳、2割引、歩く速さはだいたい時速3km…などと、実体験があるほどイメージがつかめます。実体験に引き寄せて考えられると強いです。44÷11=4
(3×11)+(3×11)+(1×11)+(1×11)=77 答え77個

 

 

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文章題に強くなるために、もうひと頑張り!

 

せっかく文章題に取り組んでいるならば、もうひと踏ん張り!
中高学年で苦手を積み残さないために、次のポイントを押さえておきましょう。

 

①文章題に出てくる言い回しをチェック

 

・利益
・仕入れ値
・定価
・往路、復路、往復
・1人あたり、1㎏あたり
・~を元にする

こうした言葉は、意識しないとふれられません。
買い物などに連れて行った際などに折にふれて、子どもに教えるのが一番です。

 

②割り算をきちんと理解する

 

高学年になると、割合や速さなどが登場します。
出来ないという子の多くが、割り算で引っかかっています。
先へ進む前に、これまでに習っていることが確実に理解できているかの確認を!

③時間をおいて復習

 

体験上、一番大事なことです。
一度で分かったつもりになっていても、翌日同じ問題を解かせてみるとまるで出来ないことの方が多いです。
何度も繰り返すことで記憶への定着も図れます。
うちの場合は、3回繰り返して上記の問題を完答出来ました。
答えだけを暗記していることもあるので、途中経過、式をよく見てあげてください。

 

ワタベ
ワタベ

お疲れさまでした。
お互い、子どもの勉強をみるのは大変ですががんばりましょう!

 

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