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小学生向けのNHKの語学講座と自治体のイベントで、無理なく手軽に英語に親しめる方法をご紹介します。
小学生高学年の子どもを持つ母親。
塾講師・家庭教師経験あり。
中学受験はせず、公立に進む予定の家庭。
進学塾、補習塾は行かず、基本は家庭学習。
小学英語が教科化すると一気に難易度が上がる?
2020年から、小学校で学ぶことが大きく変わります。学習指導要領が新しくなるにあたって、小学5・6年生では、英語が教科となり成績がつくようになります。また小学3・4年生では、成績はつかないが必修となるのです。
とは言え、すでに前倒しで各学校の取り組みとして独自に英語の授業を行っているところが多いでしょう。実際、うちの子どもの学校でも3年生の段階からやっています。副読本やプリント、ALTの先生を交えて歌や遊びなどで、あまり勉強っぽくない内容ながら週に2,3時間授業として取り入れています。
全国の小学校で行っている、今の段階での英語への取り組みの調査がありました。
【小学校や自治体で行っている、英語の授業や取り組みで知っているもの】
<公立小学校での取り組み>
・低学年のうちは、ネイティブの先生が英語だけで歌やゲームの授業をして、高学年になると、日本人の英語専任教員が読み書きも含めた授業をしている。
・週2回授業があり、それぞれネイティブと日本人が担当。4年生から動詞の活用形を覚え、単語や筆記テストも実施。
・ICTを活用してリスニング・発音等を練習し、ネイティブによる授業の不足を補っている。
・市独自の英語学習ビデオを作製し、帰りの会の前に10分ほどの学習を毎日行っている。
・週1~3回の授業のほか、毎日昼休みに「ENGLISH TIME」という英語の時間を10分程設けている。
・保護者がボランティアで、1時間目の前に英語のレッスンをしてくれる。
・日直の当番日誌記入の際、氏名、日付、曜日、教科名を英語で記している。
・公立の小学校ですが、オーストラリアの提携校と生徒同士の交流があり、学習発表会でその取組と成果が発表された。
・年に一度、東工大の留学生と英語を使って交流する機会がある。
・東京都の英語村に学年全員で出かけた。
・自治体が、米軍基地と協力して開催している英語キャンプがある。
引用:45%の保護者が「小学校で英語の授業・取り組み増えた」、2020年度の英語教科化“知っている”は保護者の8割 ~小学生の英語教育に関する意識調査~ [Z会グループ]
これまでは、あくまで成績がつかないものなので、英語に親しむといった意味合いが強いでしょう。ですが、文部科学省から3月に発表された、2020年から使用される検定を通った英語教科書の内容を見ると、かなり高度な内容でした。ニュース映像を一瞥しただけですので、断定するようなことは言えませんが、私が昔中学校で使っていた英語の教科書と大差ないのではと感じるくらいでした。
文部科学省は26日、2020年度から使われる小学校の教科書の検定結果を公表した。
20年度から全面実施される新学習指導要領に対応する初めての教科書。地図を除く全ての教科書に、討論や課題探求を重視する「主体的・対話的で深い学び」(アクティブ・ラーニング=AL)を実践するための工夫が施され、思考力の育成に向けた内容へと大きく様変わりした。全教科の平均ページ数の合計は現行本と比べ14.2%(英語を除くと10.0%)増え、過去最多となった。
小学5、6年の教科となる英語は7点が合格した。歌やゲームを通して「聞く」「話す」技能を扱った外国語活動から、初歩的な「読む」「書く」を加えた内容となった。
英語の教科化に向けどんな対策をしているのか
小学校で英語の本格的な授業が始まるのならば、何かしらは対策をしなければ…と焦りを感じている親御さんは少なくないと思います。実際、私自身、どうしたらいいものかと内心ビクビクしています。ご両親が英語が得意で、ちょっとした日常会話くらいなら難なくこなせるというのならばまず困ることはないでしょう。問題は、うちのような英語に対して苦手意識を持っているような家庭です。
餅は餅屋で、専門の英会話教室にでも通わせればいいかもしれません。ですが、新指導要領を見る限り、会話一辺倒ともちょっとちがう感じがします。どちらかというと学習塾で英語も教えてもらう方が近いでしょう。下記の調査でも、3人に1人が英語の習い事をしているとあります。これは学年を記載していないので、5.6年に限れば、比率はもっと上がるのでは?
【学校の授業外での英語に関する学習や習い事の状況】(n=383、単一回答方式)
学校の授業外で、子どもが英語に関する学習や習い事をしているかを聞いたところ、32.1%の保護者が「している」と回答し、小学生の約3人に1人が、授業以外で英語学習や英語の習い事に取り組んでいることが分かった。
また、英語学習や習い事に取り組んでいる保護者にその種類を聞いたところ、最も多かったのは「英会話教室(ネイティブ講師)」で34.4%、次いで「英会話教室(日本人講師)」32.8%だった。英会話教室のレッスンは、保護者の多くが子どもに身に付けさせたいと思っている「話す力」「聞く力」を鍛える内容も多く、英会話教室のニーズが高いのではないかと考えられる。
引用:45%の保護者が「小学校で英語の授業・取り組み増えた」、2020年度の英語教科化“知っている”は保護者の8割 ~小学生の英語教育に関する意識調査~ [Z会グループ]
小学生高学年は帰宅時間が遅く時間の余裕がない
ゆとり教育の時代の反動からか、最近ではプログラミングやら英語やら小学校でやらなければならない内容が増えています。祝日も多くなっています。クラブ活動やら委員会活動も入ってきます。よって、高学年ともなると帰宅するのは夕方です。一休みして急いで宿題をこなし、お友達と遊びに行ったらもう夕飯。習い事が入っている曜日だったら、もうそれだけで一日おしまいです。
教育熱心な家庭からしたら甘いと言われそうですが、毎日習い事で19時20時まで、というのは子どもがしんどそうだなと。心身の成長の具合で、高学年はストレスも多く疲れやだるさを感じやすい時期でもあります。それもあって、わが家ではあまり塾や習い事は増やしたくないと考えています。
NHKの「基礎英語0」を知っていますか
かといって、何もしないで小学生から落ちこぼれても大変です。どうしたものかなぁと考えあぐねていたところ、NHKの宣伝で「基礎英語0」というものを見つけました。基礎英語自体は、私の学生時代からある語学講座でしたが、0(ゼロ)って何だと。よくよく見ると、小学生のための英語番組で、テレビとラジオで週1回ずつ放送しているとのこと。2020年からの新学習指導要領にも対応しています。
NHKのサイトから、過去分を視聴できるので昨年1年分を子どもといっしょにざっと流し見しました。結論として、親しみやすくストーリー性もあるので楽しく英語が学べます。ガチガチの学習だけというのではなく、英語文化の周辺情報を盛りこんでいるので大人も知らないことだらけで新鮮に見ることができます。
そして、今どきでいいなと感じたのが、登場する世界各地の調査員(世界中の調査員と協力しながらボスからのミッションを解決していくというストーリー)が英語圏だけに限定していないこと。中国の子だろうが、ブラジルの子だろうが、英語を共通の道具として使ってコミュニケーションをとろうよ、という姿勢に共感できます。
別に母国語じゃないんだから、完璧じゃなくて当然。ガンガン使っていこうよ。勝手にそんなメッセージを受け取りました。市場や鉄道、学校や住まいなど、世界各地の異文化も番組を通じて垣間見ることで、多様性もやわらかく受け入れられるようになれれば。たった10分週1回の番組ですが、子どもにとってよい刺激になるように思えます。
基礎英語0 ~世界エイゴミッション~
イサム、エミリー、マイクは、国際調査組織M.I.E.(Mission In English)の新米研修生。一人前の調査員を目指し、世界各国のミッションに挑んでいく!様々な国の人に英語で質問したり、現地の英語を読んだり――英語を使わないと、ミッションはクリアできないのだ!小学5・6年生向け。
(2018年度の再放送)
放送時間
放 送:土曜日 午後6:50~7:00
再放送:木曜日 午前10:05~10:15
引用:NHKゴガク
NHK for schoolから過去分の動画を無料で見ることができます。
新学習指導要領対応で、視聴は無料。
「基礎英語0」をテキストでもっと使いこなす

「書く」に対応しています
NHKサイトから動画を見るだけでもやらないよりはマシですが、せっかくならばテキストを購入しても損はないです。各回のキーワード、キーフレーズが効果的に学習できる「聞く・読む・各」を中心としたワークブックなのですが、カラーページもあり番組では紹介しきれなかった情報も盛り込まれています。
なにより、特筆すべきはCD付きだということ。テキストと連動して、英語の音声が収録されているので家庭学習用にぴったりです。まだ2週分しかやっていなのですが、番組はあくまで導入で読み書きの学習としてはテキストで補うという印象を受けました。月間で700円、CD付きなので迷うくらいなら買いましょう。ただ、小さな書店では取り扱いがなかったので、大きな書店かネットで購入することになると思います。
700円でCD付き。
「基礎英語0」ラジオは微妙、今後に期待
また、基礎英語0はテレビだけではなく、ラジオ番組もあります。なぜか、サンシャイン池崎さんがMCで、毎回持ちネタとして?叫んでいます。英語に関する疑問に答えるコーナーなどは、子ども科学電話相談を彷彿とさせるのですが、何というか、こう、微妙です。叫び過ぎで声枯れてるし…。
まあ、興味があれば聞けばよいのではないでしょうか。テレビは2019年度が再放送なのですが、ラジオは新しい内容です。反対だったらよかったのにな…。
受け身の「基礎英語0」で足りない部分はイベントで補う
もちろん、受け身の学習だけでは片手落ちです。「話す」という部分では、やはり対面での会話に勝るものはありません。うちでも今後の課題なのですが、無理のない範囲で地元自治体の英語イベントなどに参加しています。
この前参加したものは、おそらく教育委員会が主催でした。市内のALTの先生方が一堂に会し、半日ゲームなどを通じて英語に親しむというもの。子どもの通う学校のALTの先生もいらしたとかで、楽しい時間を過ごせたようです。参加費もおやつ代程度です。夏休みなどは宿泊型のイベントもあちらこちらで開催されています。

自治体で行う英語イベント

毎年開催されています
ご家庭とお子さんの都合に合わせて、みんなが無理することなく楽しみながら継続的に学べると幸せかな、と個人的には感じています。